タイヤレバーとチューブだけで簡単にビード上げ インフレーターなしで確実にチューブレス化する方法

この記事では私がいつも行なっているグラベルバイクのチューブレス化の方法を紹介します。

ビード上げの要点

チューブレス化で一番苦労するのはタイヤのビード上げだと思います。何故ビードが上がらないかと言うとポンプで入れる空気よりも隙間から抜けていく空気の方が多いからです。

それなら空気の抜ける隙間を可能な限り減らす=予めビードを出来るだけ上げた状態でポンピングすればいい。そのためにはまずチューブを入れた状態でビードを完全に上げて、片側だけビードを落としてチューブを抜けばいい。これで少なくとも片側だけはビードが上がった状態になります。

ここまでは普通のやり方ですが、ここからさらに上がってない方のビードもタイヤレバーで無理矢理上げていきます。

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タイヤレバーで上がってない方のビードも無理矢理上げる(処分予定のリムで撮影)

やり方は簡単で、上がったビードを押さえて落ちないようにしながら、ホイールを回してタイヤレバーでビードを上げていくだけです。徐々にタイヤが斜めによじれてタイヤレバーではビードを上げるのが困難になってきますが、大体50%〜60%くらいの範囲まで可能な限りビードを上げておきます。この時バルブ周辺のビードが上がった状態にしておくと、この後のポンピング時に残ったビードが上がりやすいです。

ここまで来たら、フロアポンプで普通にポンピンクするだけで残ったビードが簡単に上がると思います。もし上がりにくいようであればビードが上がってない箇所を手で押さえながらやるといいです。

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ビード上げに成功

私はこの方法で今まで使ったチューブレスタイヤ4銘柄をどれも苦労することなくビード上げに成功しています。さらにクリンチャータイヤ(Maxxis Refuse 32c)のチューブレス化も試してみましたが、ビード上げには全く苦労しませんでした(当然その後すぐ空気は抜けますが、シーランドを入れて馴染んだら普通にチューブレスタイヤとして使えてます)。

それでもビードが上がらない場合

もしこの方法でビード上がらない、あるいは上がってもすぐ空気が抜けてしまう場合はチューブレステープの問題が疑われます。私は以下の点に注意してテープを取り付けています。

  • テープはできるだけ空気が入らない用に綺麗に貼ってチューブを入れたタイヤに空気を入れて何時間か圧着させる
    • テープとリムの形状によっては空気が入らないように貼るのが困難ですが、その場合後述のOPPテープを試してみるのをおすすめします。OPPテープは薄くて若干伸びるので綺麗に貼りやすいです。
  • バルブ穴は半田ごてでテープを溶かしてバルブがギリギリ通る大きさの穴を開ける

テープの銘柄については私は定番の3Mの仮固定テープか、100均でも売っている梱包用のOPPテープを適当な幅に切って使っています。専用のチューブレステープは使ったことがありませんが、どちらのテープでも全く問題がありません。ただし特にOPPテープの場合は厚みがないので2周巻きは必須です。